The Life Records Of Zeronicle

一度きりの人生の記録

雨が降る寒い夜に起きたこと

雨で濡れたアスファルト

寒い上に雨が降っていた、そんな夜に起きたこと。

最寄り駅に到着して車両から出る。車両の中は空調や人口密度が高かったこともあって、少し暑いくらいだったが車両の外は違った。もうすぐ冬を告げる時期なだけあって冷たい風が体を刺した。そのうえロータリーに留まっている車のライトが雨が降っていることを教えてくれていた。パラパラと降る小雨はアスファルトを湿らせていた。少しでも温かくしようと肩をすくめて駅を出る。駅を出ると一層風が強くなった気がした。折りたたみ傘を出して家に向かって歩き始めた。寒い。あと少しで12月になる。冬はもうそこまできている。
雨に濡れたアスファルトの一歩、また一歩と歩を進める。ふぅっと息を吐くと、その息は白くなった。昔、「吐く息が白い」というギャグを言ったのだが、誰にもわかってもらえなくてさみしい思いをしたことがある。「吐くと白(はく)」をかけたのだがわかりにくかったようだ。説明するのは野暮だっただろうか。だがしかし、誰かにわかってもらいたい。その思いでここに出させてもらった。
そんな時だった。急に両足の底が冷たくなった。浅い水たまりを踏んだときに、靴の底から水が浸みてきたようだった。
「嘘だろ」
足の甲からならまだしも、そこから濡れるなんて…。通気性の良さが仇になったのだろうか。そんな気持ち悪い状態のままなんとか家に着いた。濡れた靴下を脱ぐ。臭い。雨に濡れて蒸れて余計に臭い。くそが。
靴の底を見たが、特に傷は見当たらなかった。であれば、この靴の癖なのだろう。雨が降った時は履けない。それがわかった日だった。くそが。

リビングに入ると

濡れた足を軽く洗い、リビングに入ると、テーブルの上に何かが乗っていることがわかった。なんだろうと思って近づくと、それは妻から私へのプレゼント*1。温かそうなルームウェアだった。

ううううううれええええしいいいいいい!

寝かしつけをしている奥様にLINEを送った。

食器を洗い、風呂に入った後、そのルームウェアを着た。そのルームウェアは見た目以上に暖かかった。これから寒くなる時期にぴったりのプレゼントだった。




*1:つい最近、レベルアップしたもので