
「言われたことしかやらない人間はダメだ」。いつしか、そんな風に言われるようになっていました。しかし、先日の日曜日に砂埃の舞うグラウンドで、そんな固定観念を小さな背中たちが軽々と覆してくれました。
小さな背中のヒーローたちが教えてくれたこと
先日の日曜日、子供たちのサッカーの試合を観る機会がありました。砂埃の舞うグラウンドを、小さな背中が一生懸命にボールを追いかけています。ベンチからはベンチメンバーの子供たちとコーチ、そしてスタンドの親御さんたちから、ひっきりなしに声援が飛び交います。その熱気にあてられながら、私はあることに気づかされ、胸がじんと温かくなるのを感じました。
それは、「言われたことを、きちんとやる」ということの凄さです。
大人の世界、特に仕事の場面では、「言われたことしかやらない」という言葉は、ネガティブな響きを持ちます。「指示待ちではなく、自分で考えて動くべきだ」とという考えがあるためです。もちろん、それはその通りで、主体性はとても大切です。
でも、目の前で繰り広げられる光景を見ていたら、「言われたことをしっかりやりきる」ということ自体は、とても素晴らしいことなのだと気づかされたのです。
この日のサッカーはカップ戦で、朝から夕方という長丁場でした。試合も終盤にさしかかり、子供たちの体力はもう限界に近くなっています。遠くから見ていても、子供たちが疲れていることがわかります。出足が遅くなり、コーチにそういうところを指摘される子もいます。そんな時でも、ベンチから「走れ!」という檄が飛ぶのです。
すると、どうでしょう。その檄を飛ばされた子は、もう一度ぐっと足に力を込めて、全力でボールを追いかけ始めるのです。疲れていることは明白。それでも、コーチの檄に応えるかのように、ただひたすらに走っていました。疲れている中でも一生懸命に走るその姿は、私の心を強く打ちました。
「言われたことを、言われた通りに、全力でやり抜く」。
これは、決して簡単なことではありません。そこには、コーチへの信頼と、チームに対する責任感、そして何より、自分自身の誘惑に打ち勝つ強い心がないと成り立ちません。
疑いや言い訳を挟む余地のない、そのひたむきな姿は、実はとても尊いものなのではないでしょうか。
グラウンドに響く「走れ!」の声。それはただの指示ではなく、選手たちを信じているからこそ届けられるエール。そして、それに応える全力の疾走は、言葉以上に雄弁な信頼の証。
小さな背中が教えてくれた、全力で信じ、応えることの尊さ。日々の仕事や生活の中で、私は言い訳を探さず、ただひたむきに「走って」いるでしょうか。そんなことを、自問自答した日曜日でした。
ここまで読んでくださりありがとうございました!では!
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