長男坊に折り紙を1枚渡され、「鶴を作ってほしい」とせがまれた。
「羽が動くやつね」
遠い記憶を遡って鶴を折ろうとしたものの、折り目が汚くなってしまったこともあり、途中で良く分からなくなってしまった。
「ここを・・・こうか?」と降り続け、なんとか形になったものの、長男から【これはツルじゃねー!】と言われてしまった。
奥様が作ってくれたものを渡され、「この通りつくってほしかったんだ」と訴える長男坊。
「すまねぇ息子よ。今の私には母ちゃんほどの折り紙スキルは無いのだよ…。」
そう心の中で謝罪する私。そんな私の姿をみて何か心情を察するものがあったのだろうか?
長男坊は間をおいて、【でも羽はあるな。…これはカラスだ!】とフォローしてくれた。
彼の優しさに涙が止まらない。