The Life Records Of Zeronicle

一度きりの人生の記録

アンパンマンがイかれてしまった

午後8:30頃。自宅に近づいてリビングの電気が消えていることを確認した。奥様が子どもたちを連れて寝室に移動し、寝かし付けを始めているということを悟った。であるならば私はその寝かし付けを邪魔せぬように、静かに家の中を移動しなければならない。それこそ暗殺を試みる忍者のように―。鍵を開けて玄関をそっと開ける。家に入り玄関をそっと閉めて靴を脱ぐ。用意されているであろう夕飯を食べるために、リビングを目指す。リビングに近づいている途中で異変を感じた。
「なんだ?何か音がするぞ」

音はどうやらリビングから聞こえているようだ。「タタタタタタタ…」と謎の音がする。リビングをそっと開け電気をつける。音が出ていたのはアンパンマンのマットからだった。

それにしても今までこんなことはなかった。このマットに何が起きたのだろう?音がそれなりに大きいので、電源を切ることにした。マットについているボタンを押す。しかし、マットからは「タタタタタタタ…」という音が止まらなかった。
「な、なんだと!?」
もう一度スイッチを押してみる。今度は強めに。しかし、音は止まらない。
「スイッチがいかれちまったのか?」
今度は長めにボタンを押してみる。すると音が止んだのでホッとして指を離すとまた「タタタタタタタ…」という音が鳴り響いた。

やがて寝かし付けを終えた奥様が寝室から降りてきた。音が鳴っているマットを見ると電源を切ろうとしたのだが、やはり止まらない。

何度も何度も顔を変えられていくうちに、人格が破綻してしまったのだろうか?そして正気を保つことが難しくなったのだろうか?今まで勇敢に子どもたちを守ってくれたアンパンマン
我々は今まで子どもたちのために頑張ってくれたアンパンマンを休ませるべく、彼のエネルギー源である電池を抜いた。

―今までありがとう。アンパンマン

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