週が明けた。まだまだ猛暑日が続いているが、朝外に出たときに”むわっ”とする感覚はなくなってきている気がする。少しずつ秋が近づいているのかもしれない。この調子で日中も過ごしやすい気温になってほしいものだ。今年は例年以上に暑かったせいか、「地球温暖化」ならぬ「地球沸騰化」という言葉をメディアで見かけた。沸騰は言い過ぎだろうと思いつつも、毎年このレベルの暑さが来るのは勘弁だなぁと思うのだった。そんな月曜日の朝、出社して作業に没頭していると、どこからか聞き覚えのある声が耳に入ってきた。
―この声は…!ニキだ!
思わず立ち上がり、ニキの席を見る。彼はいつものようなヨレヨレのTシャツではなく、薄い青のシャツを着こなしていた。そして外見は心なしか痩せたように見えた。髪は少し伸びていた。どうやら2週間ほどの夏休みを取っていたようだが、どのような生活を送っていたのだろう。それは神のみぞ知る。だが、彼の若干吃音症ではありながらも明るい話し声から察するに、きっと充実した夏休みを過ごすことができたことだろう。
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